テニスの全豪オープン(メルボルン/ハード/グランドスラム)は26日、女子シングルス決勝が行われ、第4シードの大坂なおみが第8シードのP・クビトバを7-6,5-7,6-4のフルセットで下し、日本人男女を通じて初めての全豪オープン優勝を果たしました。そしてこの優勝により、日本人史上初の世界ランク1位が確定しました。
この試合、ストローク戦では優位に立った大坂ですが、左利きから繰り出されるクビトバのサーブに苦戦し、第1セットはオールキープでタイブレークに入ります。大坂は2-0から、苦しめられていたクビトバのワイドへのスライスサーブに対し、ストレートにリターンエースを決めて流れを掴むと、一気にポイントを積み重ね、第1セットを先取します。
第2セット、先にブレークを許しますが、すぐにブレークバックすると、連続でブレークに成功し、5-3とします。迎えたクビトバのサービスゲームで0-40とトリプルマッチポイントを迎え、勝利を手中に収めたかと思われましたが、クビトバの驚異の粘りで追いつかれ、若干メンタルが乱れた大坂は、そのスキを突かれて、一気にこのセットを失います。
嫌な流れで心配されましたが、大坂はファイナルセットで上手く気持ちを切り替え、第3ゲームでブレークに成功。優位に立った大坂は、そのリードを守り切り、2時間27分の激闘を制しました。
大坂は表彰式で「スピーチは苦手で…。」とスタート。まずは、2年前に強盗に襲われ、利き手に重傷を負うという悲劇から復活したクビトバに敬意を表し、その後、「いい試合ができた。みんながいてくれたからここまで来れた。素晴らしいチームです。ありがとう。」「……。」「メモをしていたけど、話すことを忘れてしまった。」と場を和ませ、スピーチを短くまとめていました。
一方のクビトバは大坂に先んじてスピーチ。16年の悲劇を振り返り、「またラケットを持てるかどうかわからなかった時も私を信じてくれて…。」と感極まって言葉につまると、観客はスタンディングオベーションで割れんばかりの拍手。「毎日私を支えてくれて本当にありがとう。ファンの皆様にも感謝します。」と涙をぬぐいました。
ちょうど1年前は世界ランク72位だった大坂、その1年後に、女子シングルス史上26人目の1位の座を手にしました。S・ウィリアムズ以来、久々にグランドスラム2連勝の快挙を果たした大坂。これからの活躍にも期待です。
それでは、決勝戦のハイライト映像をご覧ください!