テニスの全仏オープン(パリ/レッドクレー/グランドスラム)は7、8日、強風の中、男子シングルス準決勝が行われました。
まず、第2シードのR・ナダルが第3シードのR・フェデラーを6-3,6-4,6-2のストレートで破って決勝進出を果たし、3連覇と12度目の優勝に王手をかけました。
強風の中、少しやりにくそうなそぶりを見せるフェデラーに対し、ナダルが圧巻のプレーを見せ、ストレートでの完勝となりました。試合後の会見でナダルは「コンディションは非常に難しかった。ここで風が強かった試合は何度か経験しているが、今日は風が強すぎた。だから、状況をコントロールすること、コート上で何が起こっているのかを把握するのが難しかったが、現状を受け入れて、常にポジティブでいられるように集中しようとしていた。個人的な感覚としては、このようなコンディションの中で素晴らしい試合ができたと思う。」と感想を語りました。
一方のフェデラーは「信じられないくらい風が強く、本当に難しかったが、彼はその中で信じられないプレーをしていた。」「この風の中でしっかりボールを打とうとするのは本当に難しいし、強風の中でラファの質の高いリターンからサービスキープするのは本当に難しい。でも、風が強いのはお互いのことであり、彼の方がよかったのは疑いもない。」と、ナダルに脱帽していました。
そして、第4シードのD・ティームが第1シードのN・ジョコビッチとの2日がかりの死闘を6-2,3-6,7-5,5-7,7-5のフルセットで制し、2年連続2度目の決勝進出を果たしました。
強風の中、お互いに何とか凌ぎながらのシーソーゲームとなりましたが、僅かの差でティームに勝利の女神がほほ笑む結果となりました。ティームは試合後の会見で「壮絶な試合だった。まず、昨日のコンディションはとてもタフだった。あのような強風の中で試合をしたことは今までなかった。」「ローランギャロスで初めてのフルセットマッチだった。あまりにも多くのアップダウンがあり、雨も降った。なぜか、試合を通してリードしていた気分だった。最後の最後は、とてもタフだった。どちらが勝ってもおかしくなかった。最後は幸運だった。」と感想を語りました。
一方のジョコビッチは、「過去最悪のコンディションだったことは間違いない。強風の中でプレーするのは簡単ではない。全力を出すのは難しい。このようなコンディションでは、サーブを入れて、相手より多くボールをコートに入れることで生き延びている感じだった。」と感想を述べました。また、ティームに対しては「彼は素晴らしいプレーをしていた。いいスライスとパッシングショットを打ってきた。最終的に彼が1球多くコートにボールを入れてきた。おめでとうと言いたい。なぜ彼が世界で最高の選手の1人なのかを証明したと思う。決勝でもベストを尽くせることを祈っている。」とエールを送りました。
これで決勝戦は昨年と同じ、ナダルvsティームとなりました。両者は13度目の対戦で、ナダルの8勝4敗となっています。現クレーキングのナダルと、次世代のクレーキングと言われるティームの一戦。非常に楽しみです。
それでは、準決勝のハイライト映像をご覧ください!