テニスのウィンブルドンは14日、男子シングルス決勝戦が行われ、第1シードのN・ジョコビッチが第2シードのR・フェデラーを7-6,1-6,7-6,4-6,13-12のフルセットで破り、2年連続5度目の優勝を果たしました
終始お互いに力を発揮し、熱のこもったラリー戦を見せてくれた頂上決戦は、今大会からルールに採用されたファイナルセット12-12のタイブレークで決着がつくという、歴史に残る大接戦となりました。
ファイナルセットではフェデラーが7-7からの第15ゲームでブレークしてサービングフォーチャンピオンシップを迎えます。そしてサービスエースなどで40-15とダブルチャンピオンシップポイントを掴み、多くの観客がフェデラーの優勝を予想しましたが、ジョコビッチが驚異の粘りで凌ぐと、崖っぷちでブレークバックに成功。11-11からの第23ゲームでもフェデラーにブレークチャンスがありましたが、ジョコビッチはその場面も耐え、タイブレークに突入。タイブレークでは、このセット多くのピンチを凌いできたジョコビッチに流れが傾き、4時間57分の死闘に決着がつきました。取った3セットは全てタイブレークという、世界ナンバー1の勝負強さを発揮したジョコビッチが、今年も勝者となりました。
オンコートインタビューでまず登場したフェデラーが「ノヴァークは最高の選手。本当におめでとう。この結果は忘れない。本当に素晴らしい試合だった。とても長く、内容が濃かった。最高のテニスができたと思っている。」と語ると、ジョコビッチは「歴史に残る選手と、こんなに素晴らしい試合ができて誇りに思う。」とフェデラーを称えました。
試合後の会見でジョコビッチは、「勝者としてここに座っていることに、喜びを超える感情がある。」「今日は1つだけ自分に約束したことがあった。冷静沈着でいること。あのような状況(多くの観客がフェデラーの応援)になるのは分かっていた。ロジャーは明らかにいいプレーをしていた。シナリオは頭に描いていたし、何が起こるか想像もしていた。今日の試合は、もしかすると最も精神力が必要だったかもしれない。」と、タフな状況の中で戦っていたことを明かしました。また、「最もエキサイティングな試合だったと言える。少なくとも、3本の指に入る試合。お互いにチャンスがあった。どちらが勝っていてもおかしくなかった。」と振り返りました。
一方のフェデラーは「何が悪かったかは覚えていない。チャンスを逃した気分。信じられない。しかし、これが現実だ。冷静に受け止めて、次へ進む。忘れるようにして、この試合の良かったところを受け止めるようにする。ただ今はつらい気分。」と、無念な気持ちを語りましたが、「できるだけ休みをしっかり取って、シンシナティの準備をして、そこからまた動き出す。」と、次戦も見据えていました。
それでは、決勝戦のハイライト映像をご覧ください!
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