男子テニスのロジャーズ・カップ(カナダ/モントリオール/ハード/ATP1000)は9日と10日、シングルス準々決勝と準決勝が行われ、ファイナリストが決定しました。
まず、準々決勝。第1シードのR・ナダルが第7シードのF・フォニーニを2-6,6-1,6-2の逆転で破り、2年連続7度目のベスト4進出を果たした。珍しく立ち上がりはエンジンがかからず、2度のブレークを許して第1セットを失いますが、第2・第3セットではファーストサービスからのポイント獲得率で90パーセントを超える高い数字をたたき出し、直近の対戦で敗れていたフォニーニにブレークを与えることなく、1時間57分で勝利を収めました。
次に、第6シードのK・ハチャノフが第3シードのA・ズベレフを6-3,6-3のストレートで破り、2年連続の4強進出を果たしました。ズベレフは8本のダブルフォルトを犯すなど全体的に調子が上がらず、1時間14分での敗退となりました。ハチャノフは「彼はベストなプレーではなかったと思う。それに対し、私は戦術的にとてもよく、ベースラインから安定したプレーができた」コメントしています。
次に、第8シードのD・メドヴェデフが第2シードのD・ティームを6-3,6-1のストレートで破り、大会初の4強進出を果たしました。試合を通して動きの重かったティームは「この短い旅の間、昨日と一昨日の厳しい試合で今日は充電がなかったと思う。僕は100パーセントの状態ではなかった。マスターズ1000の準々決勝でこれでは十分ではない。特にダニールのような素晴らしいテニスをしている選手に対しては。彼を倒す唯一のチャンスである長いラリー戦に持ち込むことができなかった。」と振り返りました。
そして、第4試合は雨の影響で次の日に順延。第16シードのG・モンフィスは10シードのR・バウティスタ=アグに6-4,3-6,7-6の大接戦で勝利して、ナダルの待つ準決勝にコマを進めましたが、その後行う予定だったその試合を、足の負傷で棄権しました。ナダルは2連覇と5度目の優勝に向けて、決勝に進出しました。
そしてもう一方の準決勝は、D・メドヴェデフがK・ハチャノフとの同胞対決を6-1,7-6のストレートで制し、グランドスラムに次ぐグレードのATPマスターズ1000で2大会連続の決勝進出を果たしました。第1セットは、メドヴェデフがファーストサービスからのポイントで驚異の100パーセントの確率をたたき出してハチャノフを圧倒。第2セットはハチャノフも調子を上げて拮抗しましたが、タイブレークの末に1時間23分でメドヴェデフが勝利。前週のシティ・オープンに続き、今季5度目の決勝進出を決めました。
これで、決勝のカードは、ナダルvsメドヴェデフとなりました。以外にも両者は初対決。ナダルは自身の持つマスターズ1000優勝回数記録34回(歴代1位)の更新と2連覇をかけて、メドヴェデフは初のマスターズ1000優勝をかけての戦いとなります。
それでは、準決勝と準々決勝のハイライト映像をご覧ください!